●花粉症のレーザー治療
あれは忘れもしない私が20歳の春、通学の途中に長崎の爆心地公園の近くで満開のさくらを見上げていました。そのうち、なぜだか涙が止まらなくなり、自分でもなんでこんなに感傷的になるのか判りませんでした。しばらくすると今度はクシャミも止まらなくなりました。「なんだ、風邪かな?」と思い、放課後に近所の病院に行ったら「花粉アレルギーだね。」と診断されました。20歳の男の子が桜を見上げて感傷的になる訳ないですよね。
以来、ずっと花粉症に悩まされています。シーズン中はずっとアレルギー薬を服用しているのですが、シーズンの1ヶ月前から低用量の薬の服用を始め、体の中の抗体値が上がらないように気をつけています。毎日、かつ毎年の事なので非常に面倒です。仕事中に眠くならないようにあまり強い薬は使えないので仕方がありません。
アメリカの大学に勤務し始めた時は日本での花粉の飛散は終了している時期だったのですが、アメリカ中西部ではcotton tree の花粉が最盛期だったらしく、微熱を出して1日寝込みました。でも、そのお陰で" I have allergy to pollen." (私は花粉症です)という表現をすぐに覚えることができました。悪い事ばかりではありません。
最近は、肥厚した鼻の粘膜をレーザーで蒸散するという処置が行なえるようになったということで、思い切ってレーザー手術を受ける事にしました。最初に受診したのは先々月だったのですが、ウォーターズ法でレントゲンを撮影してもらい、鼻中隔の曲がりが無い事を確認して手術の適応症かどうかの診断をしてもらいました。手術日は木曜日の午後をあてていらっしゃるという事ですので、花粉症のシーズンに入る前の12月に予約をしました。
実は、今日がその予約日だったのですが、無事に手術が終わって帰ってきました。
受付を終えて、まずキシロカインをしみ込ませたガーゼを鼻に詰めてもらいました。表面麻酔薬です。詰めるとき、ちょっと気持ち悪かったのですが、我慢出来ない程ではありません。そのまま、マスクをして待合室で15分程待っていました。待合室のテレビでは「白い巨塔」の再放送をやっていました。病院の待合室で見るのにあまり適したドラマでは無いと思いました。冷や汗田宮次郎に比べると唐沢寿明は財前五郎には迫力不足な感じが否めません。
そんな事を考えているうちに順番が来て診察室へ。ピンセットでガーゼを取り出して、鼻鏡で鼻を開いておいてレーザーで蒸散します。炭酸ガスレーザーは水分に吸収されやすいので水分に当たると時々パチっと音がしますが、特に痛みはありません。レーザーが当たった粘膜は蒸散するので焦げ臭い臭いがします。横から看護師さんが団扇で?扇いで煙を飛ばしてくれるのですが、体の他の部分ならともかく鼻なので多少、喉に入るのが辛いぐらいです。
「歯科ならバキュームがあるのになぁ」と考えていたら、耳鼻科の先生が「歯科の先生もレーザーは良くつかわれるんでしょう?」と言われるので、「うちにも炭酸ガスレーザーがあります。」とお答えしたら、「チップさえ買えばご自分でもできるのに勿体ないですね。」と言われました。看護師さんが、「先生、いくらなんでも自分でやるのは無理でしょう。」なんて、冗談を言っているうちに終わりました。
術前と術後に撮影した粘膜の写真を見せていただきましたが、肥厚していた粘膜が見事になくなっています。
麻酔が切れると水泳をして鼻に水が入ったあとのようなチクチク感が少しありますが、我慢できないほどではありません。念のために、止血剤と消炎酵素剤をもらって帰りましたが、出血もありませんでした。
終わって耳鼻咽喉科の建物を出て振り返るとクリスマスイルミネーションが綺麗でしたので、記念撮影してきました。ちょっと緊張しましたが、そんなに大変ではありませんでした。

いまから、来年の花粉症シーズンが楽しみです。今年は春先に阿蘇の温泉に行けるかもしれません。