2007年10月アーカイブ

 熊本はANAと提携して実験的に商店街全体でEdyカード導入を推進したという経緯があり、街中では比較的どこでもEdyが使えます。私もおサイフケータイを持っていて、小額決済はEdy、高額になるとクレジットカードと使い分けています。

 おサイフケータイはiアプリを使ってクレジットカードからチャージする事も可能なのですが、パケット代がかかるのが難点です。ANAのマイレッジカード(Edy付き)に入会した時、キャンペーンで非接触ICカードリーダ/ライタ「パソリ」を貰ったのですが、残念ながらEdy ViewerはWindowsのみにしか対応していません。そのうちMacにも対応してくれるだろうと期待していたのですが、MacユーザーはEdyから見捨てられたままです。

 そこで、Mac BookのParalles DesktopにインストールしたWindows XP上にEdy Viewerをインストールしてみました。ここからソフトをダウンロードしてインストールしてみるとインストール自体は問題ありませんでした。

 早速、リーダ/ライタをUSBポートに接続したのですが、認識してくれません。Paralles DesktopのUSB設定が「接続機器の自動接続をする」がオフになっていたからのようです。一度、WIndowsを終了して自動接続をオンにして再度、Windowsを立ち上げたら今度は認識してくれました。

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 さっそく、おサイフ携帯の残高を確認したらちゃんと読み取れました。Edyチャージ(入金)も問題ありませんでした。エディの出納がうまくいった時の「シャリーン」という音も出ます。PrallesはBootCampみたいに一度MacOSXを終了する必要も無いので片手間にいろいろ出来て便利ですね。

 FelicaはSuicaも読めます。このソフトも問題なく動作しました。これで学会の時の交通費の清算に悩まなくて済みます。

 接続に失敗して残高が消えたりはしないと思いますが、試される場合はあくまで『自己責任』でお願いします。

 P2Pと言うとWinnyとかアヤシイ雰囲気があるのですが、Joostはクライアント同士のP2Pネットワークを使う無料動画配信サービスです。最近まではGmailのように誰か会員の紹介が必要だったのですが、誰でもアカウントを作成できるようになりました。YouTubeでは著作物のアップロードを巡ってTV局との間に熾烈な争いが起きているようですが、Joostはアメリカの3大ネットワークのCBSや、MTVを運営するViacom社から積極的に番組コンテンツや資金を提供を受けています。

 多くのチャンネルがあるのですが、すべてオンディマンド配信ですので、途中から見てしまうとか、見逃すとか、始まるまで待つと言ったテレビにありがちなイライラはありません。自宅の熊本ケーブルテレビネットワークのCATV回線(3Mbps契約で大体2.9Mbpsの実効速度が出ます。お得です。)でも滑らかに表示されます。画質はDVDより少し劣るぐらいでしょうか。ウィンドウをすこし小さくするとほとんど画面のざらつきは気になりません。

 著作権の問題をクリアするために、配信はセンターサーバーからに限られているとの事です。ただ、クライアント側にキャッシュされているデーターを共有するため、人気コンテンツほど見やすいという仕組みだそうです。これならサーバーからの回線をさほど強化しなくても、滑らかな画像再生が可能になります。

 Joostには専用のソフトが必要ですが、これもJoostのHPから無料でダウンロードできます。ちゃんとMac版もありますので、さっそくインストールしてみました。

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 メニューを表示させています。バックはReuters NewsでMicrosoftのHalo3が発売開始というニュースです。(Halo3はやってみたいけれど、Xbox360は欲しくありません。PC版が出ない物でしょうか?)結構、サイズの大きな動画ですが、カクカクしたり、途切れたりもしません。左のMy Channelsというメニューをクリックするとジャンル毎に様々なチャンネルが検索できます。

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右のMy JoostメニューでWidgetを表示できます。Channel Chatは同じプログラムを見ている人がチャットできます。友達と集まってワイワイ言いながらTVを見ている雰囲気ですね。

 ホリエモンも三木谷さんもネットとTVの融合を主張していますが、TV側の強力な反発にあって実現できずにいます。このようなオンディマンドのインタラクティブなTV放送?が普及すると、いままでの不便な一方通行のTV放送は衰退して行くように思えます。TVの放送が始まった時、映画関係者は「あんな白黒で映りの悪い小さな画面のテレビは映画の足下にも及ぶ事はない。」と思っていたそうです。TVが映画を衰退に追い込んだように、ネットTVが地上波放送を衰退に追い込む日は近いのかもしれません。

 熊本県地方には大雨洪水警報が出ていたので、チェロのレッスンをお休みしました。数年前に大雪の中をレッスンに出かけて行って帰宅に二時間もかかって以来、ちょっとコンサーバティブになっています。あの時は遭難するかと思いました。

 レッスンを休んでしっかり練習していれば良いのですが、ついついテレビで「ビューティー・コロシアム'07奇跡連発SP」などを見てしまいました。特に気になっていたのは「アゴなしカマキリと呼ばれた女性が想像こえるスーパーモデルに」という出演者です。新聞のテレビ欄には「外見に悩みを持つ女性たちを美のプロフェッショナルの手で救済する。子供のころから、あごにコンプレックスを抱える25歳の女性は、あごがほとんどないために歯がきちんと生えそろわず、顔もいびつにゆがんでしまった。そのため、小学生のころからいじめを受けてきた。矯正歯科へも相談に行ったが断られたという。6カ月半にわたって美のプロフェッショナルたちが奮闘。果たして彼女は見事変身することができたのか。」とありました。

 大学病院の矯正科で顎変形症の患者さんを多く診ていましたので、この文章を読んだだけで、「トリーチャーコリン症候群かピエールロバン(Pierre Robin)症候群、もしかすると第一、第二鰓弓症候群じゃないのかな?」と思いました。

 鰓弓(さいきゅう)というのは妊娠初期の胎児の顔面にできる膨らみです。ちょうど魚の鰓(えら)のように見えるので鰓弓という名前がついているそうです。これがそれぞれの器官に分化することによって、顔面の各部分が作られます。もし、その鰓弓に異常が発生すると鰓弓から作られる耳や顎などがうまく作る事ができなくなってしまいます。ですからこの女性は第一、第二鰓弓症候群の可能性が高いと思いました。

 実際にこの女性は下顎がほとんどない状態でした。いわゆる鳥貌(ちょうぼう)と言われる状態です。また、耳介の変形もありましたので、いずれにせよシステマティックな先天異常の可能性が高いと思われます。

 問診をした美容整形外科の先生は「幼児のときに転んで顎をぶつけた」という既往を聞いて、それが原因だというような説明をしていました。確かに、幼児期に関節突起を折ってそのまま放置すると小顎症を起こすことがありますが、耳の形成不全の説明がつきません。また、ぶつけて両側の関節突起を骨折するとかなり痛みますし、前歯が噛み合ない状態になりますので、ご両親が気づかれるはずです。

 TVで患者さんのプライバシーを考慮して先天異常である事を隠したのかもしれませんが、第一、第二鰓弓症候群は数千人に一人という比較的多い異常ですので、知らずに同じ病気で苦しんでいる人たちのためには正しい病名を出すべきではなかったかと思います。

 番組では手術法にずいぶん悩んで、ついにはアメリカまで行ってフロリダ大学の形成外科医にアドバイスを求めていました。実際は非常に稀な病気ではないので、治療法はある程度確立しています。本来は成長期を通して段階を経て処置を行なうのが望ましいのですが、この女性の場合は成長が終わっていますので、矯正治療を伴った骨切り術による下顎の延長が必要だと思います。この女性の場合、左右のずれを修正するために上顎の位置も変える必要があると思います。

 結局どうするのかと思って見ていたのですが、下顎の短いのはそのままで骨の周りに軟組織の移植を行なったり、プロテーゼを入れたりして形だけを作っていたようです。上顎を触っていないので、顔のバランスが改善が不十分のように思えました。

 ちょっと気の毒で最後のほうは見てなかったのですが、おそらく総額でかなりの費用がかかったと思います。

 本当は美容整形外科に行って数百万円単位の治療費を支払わなくても実は健康保険で治療が可能なのです。さらに実際に専門医が診断して第一、第二鰓弓症候群という病名がつけば矯正治療も保険で給付されます。番組では髪の毛に隠されていた耳の形成も保険で行なわれます。

 もしも、同じような症状で悩まれている方はビューティコロシアムに応募したり、美容整形外科に行く前に、日本形成外科学会の専門医を受診してみてください。多くの場合は矯正専門医もこのような症候群の噛み合わせの治療についての知識と経験があります。

 いつもはTVで報道された事は何となく信じているのですが、自分の専門分野に近いところでこのような番組があると、TVへの信頼性が揺らぐような気がします。

 年齢を重ねると高い周波数の音が聞こえにくくなります。それを利用して若者にしか聞こえない周波数帯のノイズを流して店頭にたむろする若者を撃退する装置、なんて物も作られています。30歳以上の人には聞こえないけれど、若者が聞くと我慢出来ないぐらウルサイそうです。

 逆に高い周波数の音が30歳代から急に聞こえにくくなる事を利用して、「大人には聞こえない携帯の着信音」というのもあります。バックグラウンドのノイズやカンカンいう音ではなく、別の音が聞こえるらしいのですが、もちろん「大人の」私には聞こえませんでした。

 でも、いったいどれほど高い音が聞こえにくくなっているのか、ちょっと気になります。そこで、可聴周波数域チェッカというソフトを試してみました。残念ながらWindows版のみです。

 起動すると音量の設定画面が出て、チェック開始ボタンをクリックすると8kHzから始まります。要するに音が何回鳴ったかを答えれば良いのですが、13kHzぐらいまでは余裕で聞こえました。14kHzを越えるとかなり集中していないと聞こえず、14kHzぐらいが私のリミットでした。

 これはMacBookの内蔵スピーカーを使っているからだろうと思い、中学生の娘に聞かせてみたら余裕で20kHzあたりまで聞こえたのでちょっとショックでした。

 中央ラ音(NHKの時報の音の高さです)は440Hzなんですが、チェロを調弦するときは、中央ラ音は少し高めに442Hzで取ります。平均律だと1オクターブ高くなるごとに周波数が二倍になるので、14kHzというとちょうど5オクターブ上のラの音になります。チェロの音域は2オクターブ上のラまでぐらいなので、もう少し年をとって高い音が聞こえにくくなってもしばらくは大丈夫みたいです。

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 私のチェック結果です。MacBook上のParallelsで動作させています。若いつもりでも耳はおじさんですね。

 マイケル・ムーア監督の最新作Sicko(シッコ)を観てきました。無許可でキューバに撮影に行った事を咎められ、アメリカ財務省からフィルムの差し押さえを受けそうになったというぐらい、アメリカ政府にはアブナイ映画です。

 アメリカ人は民間保険会社の強力なネガティブキャンペーンに洗脳されているのか、私の知り合いにも国民皆保険制度に抵抗感を示す人が多かったです。Nebraska州選出の上院議員Bob Kerrey氏が大統領選挙に立候補した時、ランチタイムの雑談で、「Bob Kerreyは良い人だけど、国民健康保険の制度化を主張しているの支持できない。」と言う同僚がいました。「何で?日本では国民皆保険制度が機能しているけど?」と聞いたら、「低所得者層の医療費のために恐ろしく増税になるから。」と答えました。

 私も含めて大学の職員は民間保険会社の保険に入っていて、私なども給料は安いのに結構な保険料を支払っていました。でも、当時は映画にあったような保険の不払いの問題はあまり聞きませんでした。子供が生まれたときも、100%保険でカバーされました。大きな企業や大学に勤務していて割の良い保険に加入している層にとっては低所得者層の医療費まで負担したく無いというのは本音だったのかもしれません。

 日本でも、なんでも民営化の流れがおきていますが、医療を経済原理だけで押し進めて行くとこんなになってしまう、と言うのが今のアメリカの医療かもしれません。

 

 今朝、TVでワイドショーを見ていたら、年金横領問題で「(銀行は信用できるが)市町村は社保庁より信用ならない」という舛添厚生労働大臣の発言に一部の市長が抗議している問題で、舛添大臣が改めて反論していました。

「(Q.市長から、さらに抗議文来ていますか)知らない、来ても無視ですよ。そんなことやる暇あったら、自分の町をもっと良くしなさい、いつまで甘えてるんですかっていうことですよ」、「頭から『バカ市長』って言われるの嫌でしょ?だから『小人(しょうじん)』て言ってあげた。その温かみだけは(市長は)感じて下さいよ」
 Yahoo Japan Newより

 ワイドショーのコメンテーターは「問題のある銀行もあるのに」などと大臣の発言に対して批判的でしたが、すくなくとも銀行は一部の市町村の年金窓口ほど現金の出納にはルーズではありません。問題を起こした市町村の身内を庇う姿はちょっと異常に思えます。

 一方、抗議をした倉吉市の長谷川稔市長もカメラに向かって舛添大臣を激しい言葉で貶していましたが、たしかこの市長さんは他の事で話題になっていたように思います。検索してみました。

 やはり退職金欲しい 倉吉市長心変わり

 倉吉市の長谷川稔市長は、十三日に再開した六月定例議会本会議の中で、三年前の市長就任当初に自身が表明していた「退任時の市長退職金廃止」について、「やはり退職金制度というものは必要であろう、という考え方にこの三年間で思うようになった」と述べ、当時の本会議での「退職金はもらわない」発言を撤回した。
2005年6月14日付け日本海新聞より

 やはり、はっきりと『バカ市長』と言ってあげたほうが良いのでは?と、個人的には思います。

 9月末のこのブログのページビューが一気に数倍に増えていました。

 TBSの番組でヒールオゾンについて紹介されていたのが原因のようです。Googleでヒールオゾンを検索すると最初のほうに「ヒールオゾンに信頼出来る根拠は無い」という当ブログのエントリーが表示されるので、そちらからおいでになる方が多いようです。

 TVで虫歯を削らずに治療すると放送されると、皆さん、どんな虫歯でもヒールオゾンを使うと削らずに治療できるように思われるかもしれませんが、我々専門家の目で見ると、ずいぶんと理論的におかしく感じる部分もあります。同じ番組で紹介されていた他の外科医の先生達の紹介もヒールオゾンと同列に紹介されていると、なんだか疑いの目で見てしまいます。残念です。

 本当に削らずに虫歯が治療できるのでしょうか?

 特許庁のHPにヒールオゾンの資料があります。

オゾン浸透性が小さいため、う蝕部位2mm以内しか有効ではないため、それ以上のう蝕部位は歯表面を削取したのち、オゾン治療する必要がある。

と、書いてあります。すでにこの段階でヒールオゾンを使えば『どんな虫歯も削らないで虫歯治療』というのは間違っている事が判ります。少なくとも、2mm以上の虫歯では削らないとオゾンでは治療出来ないのです。もっとも、2mm以内の虫歯でも必ず治療できるという保証は無いようです。

 また、オゾンの自体の虫歯への効果について、この資料には下記のように記述されています。


う蝕の原因菌であるストレプトコッカス・ミュータンスや乳酸菌類へオゾンを作用させると、生菌数の減少?観察される。これは微生物の細胞膜を構成成分である不飽和脂肪酸がオゾンと反応して分解されるためと考えられている。ただし、完全に死滅せず、静菌作用に近いと言われている。

 
 「静菌作用」とは細菌の繁殖を抑制する作用です。また、「オゾンは反応性が高いが分解しやすいので組織への浸透性は小さい」事から、ヒールオゾンの作用は一時的な物と考えられます。

 結局、特許庁のHPにある資料から言えるのは

1. 効果があるのは表面から2mm以内の浅い虫歯だけ
2. 細菌を死滅させる殺菌効果ではなく、繁殖を抑制する静菌作用が主である
3. 組織への浸透性は少なく、分解しやすいので効果は一時的

だということが判ります。フッ化物を塗布するほうがよほど確実で持続的な効果が得られると思います。

 ですからヒールオゾンでどんな虫歯でも削らずに治せるという事は絶対にありません。

 もちろん、ごく初期の虫歯の場合は「再石灰化」といって、傷んだ部分にカルシウムが沈着して治る事もあります。静菌作用があれば脱灰(歯のカルシウムが溶け出すこと)を遅らせて、再石灰化を助けてくれるかもしれません。ただし、再石灰化がおこるのはごく表面に限られていますので、しみたり痛んだりする虫歯にはほとんど効果がなさそうです。
 
 なぜ、TVで「夢の治療法」のように繰り返し喧伝されるのか? 謎です。

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