●家事が乳ガンのリスクを軽減
家事を行っている女性は乳がんにかかるリスクが低い事が疫学的な調査で明らかになりました。
There is convincing evidence for a decreased risk of breast cancer with increased physical activity. Uncertainties remain, however, about the role of different types of physical activity on breast cancer risk and the potential effect modification for these associations.Cancer Epidemiol Biomarkers Prev 2007;16(1):OF1 – 7より PDFファイルはこちら
ヨーロッパの各国が参加して、(European Prospective Investigation into Cancer and Nutrition)20-80歳の218,169人の女性が参加して6年半の調査を行う大規模な研究が行なわれました。
この研究によると、日常の活動量が多いほうが乳がんのリスクが有意に低くなる事が示されました。そのなかでも特に一日16-17時間の家事労働(掃除、料理、洗濯等)を行なうグループでは、閉経前の女性のグループでは30%、閉経後の女性のグループでは20%乳がんにかかるリスクが低い事が示されました。どういう訳か、仕事やレクリエーションによる活動では有意な乳がんのリスクの低下は認められなかったそうです。
この研究結果だけを見ると「女性は家にいて家庭を守るべき」という意見が出て、フェミニストの皆さんの怒りをかってしまうかもしれません。しかし、これは健康な対象集団を長期間観察し続ける前向きコホート研究(prospective cohort study)の結果ですので、研究対象や評価方法にバイアスがないか注意して検討してみる必要があります。
実際、この研究の『考察』に「職場での労働での活動量と乳がんのリスク軽減に有意差が見られなかったのは、このカテゴリの女性の数が充分でなかったのが原因かもしれない。」とありました。
いずれにせよ、アクティブに活動する女性のほうが乳がんにかかるリスクは少ないのは事実のようです。