反射衛星砲といえば宇宙戦艦ヤマトに出て来たガミラスの兵器ですが、30歳以下の方は知らないかもしれません。冥王星の基地からレーザービームを発射し、人工衛星に装着した反射板でレーザービームを反射して制御し、敵を攻撃する兵器です。なぜ、反射板を用いるかというとレーザービームは直進性があるので、基地から直視出来ない部分は死角になってしまいます。それを回避するため、人工衛星の反射板を利用してビームの方向を変え、死角をなくしているのです。
1980年代初めにレーガン大統領が提唱したスターウォーズ計画(戦略防衛構想 Strategic Defense Initiative、SDI)で軌道上のレーザー衛星で大陸間弾道弾を撃ち落とすというアイディアがありました。当時、「これって反射衛星砲を実用化するって事?」という声が日本でありました。結局、SDIは実用に至らず、ソビエト連邦は崩壊してしまいました。
ところが、spacewar.comにボーイング社が空中反射鏡の開発に成功というニュースがありました。これは実際の半分のサイズのミラーでボーイング社が1年前に2千万ドル(23億円)の予算で受注したものだそうです。今回の実験ではミラーはクレーンでつり下げられていましたが、実際は高度7万フィートの航空機に装着されて運用されるそうです。これにより、大気によるレーザービームの減衰や拡散を防ぐことが出来る上、射程距離が大幅に大きくなるという利点もあります。
30年前にアニメに登場した兵器が実用化されるというのは、原作者に先見の明があったのか、世の中の進歩が早いのか。いずれにせよ、びっくりしました。でも、宇宙戦艦ヤマトには空間磁力メッキという防御兵器もありました。艦の表面を反射衛星砲の反射鏡と同じ原理でメッキする事によりガミラス砲を跳ね返したのです。同様に、ミサイルや航空機の表面を反射素材で被うことにより、ARMSを無力化できそうに思うのですが、ボーイング社は何か対策を考えているんでしょうか?

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