ムーアの法則をご存知でしょうか。「18-24ヶ月ごとに集積回路の実装密度が倍になる」というものです。現在のCPUの密度は90nm(ナノメーター)から65nmへ移行しつつあり、新しい45nmチップも開発が順調だそうです。
ただし、45nmのチップが実用化されたとしても、ムーアの法則が正しければ2年後には23nm、4年後には12nmとどんどん集積密度が上がって行き、12年後には1nmになってしまいます。1nmと言えば分子の直径と変わらない大きさになってしまいますので、それ以上集積度を上げるのは無理です。
そこでIntelはこんな手段に出ました。
Intelは、今後10年間にわたってパフォーマンスを向上させるべく、チップを何層にも重ねる技術を採用する可能性がある。Intel Developer Forum(IDF)で同社幹部が米国時間3月9日に明らかにした。CNet Japanより技術戦略ディレクターのPaolo Gargini氏は、マルチコアプロセッサ間の信号の移動距離を短縮する目的で、チップを積み重ねるための新しい研究を発表した。Intelの製造関連研究の大半と同様に、同社は、ムーアの法則の寿命延長に向けた万能薬として同アプローチの採用を決定しているわけではない。しかし、将来のチップパッケージング技術の選択肢の1つとしてこの新しい研究に注目している。
発熱の問題が大きそうですが、どんどん重ねて行くと最後にはチップがCubeになってしまうかもしれません。速度の問題を考えるとチップ内の配線を短くしたほうが有利ですから、真ん中に冷却チューブの通った円形のチップなんてのが実用化されるかもしれませんね。
円形配線と言えば昔のスーパーコンピューターCRAY-1が有名です。1976年当時、最速のCRAY-1の処理能力が160メガFLOPSだったのですが、現在の最速のBlue Gene/Lはなんと280.6テラFLOPSです。実に100万倍以上の差があります。
Wikipediaで調べてみると実は最近の家庭用ゲーム機自体もかなり高性能です。
# プレイステーション2: 6.2GFLOPS
# プレイステーションポータブル: 2.6GFLOPS
# ゲームキューブ: 13.0GFLOPS
# Xbox 360: 1TFLOPS (予定・システム全体)
# プレイステーション3: 2TFLOPS
すでに、持って歩けるPSPでさえ、CRAY-1の150倍の処理能力があります。CRAY-1の価格が当時32億円ちょっと、一方のPSPは電源まで買っても24000円を切っています。価格あたりの処理能力で考えるとムーアの法則は倍数ではなく、指数級数的な増え方ですね。

コメントする