抜歯後に激しい痛みが出たら - ドライソケット(Dry Socket)の症状
抜歯した当日は少し痛みがある場合もありますが、通常は痛み止めで抑える事ができる程度の痛みです。この痛みは日数が経つに連れて徐々に和らいで行きます。
ところが、抜歯した当日や翌日はそれほどでもなかったのに、数日して激しい痛みや腫れ、場合によっては発熱をする事があります。
このような場合いわゆるドライソケット(歯槽骨炎)という状態になっている可能性があります。それほど頻繁に起る事ではありませんが、非常に強い痛みを伴うので患者さんは非常に辛い思いをされる事になります。
ほとんどの場合、ドライソケットは抜歯後に患者さんご自身が気をつけてケアして頂くだけでだけで予防する事ができるのです。
まず一般的に『ソケット』といえば電球をねじ込む部分を思い出される方が多いと思います。また、PCを自作される方ならCPUを差し込む部品がソケット(ソケット370とかかの規格がありますよね)です。歯科ではソケットと言えば歯を抜いた後の骨にできる窪みを指します。
歯を抜くと歯があった所には歯の根の形の窪み(抜歯窩)が残ります。この穴はどのようにして塞がるのでしょうか?
通常はこの窪み(抜歯窩)に溜まった血液が固まって血餅(Clot)を形成します。他の場所の傷にできる柔らかい『かさぶた』みたいなものです。数日経つと今度は血餅の中に周囲の骨や粘膜から細胞が増殖し始めます。最終的にはこれらの細胞が抜歯窩の中に骨や粘膜を作って抜歯窩を埋めます。つまり血餅は傷口の保護をする役割と後から増殖する細胞の足場になる大事な役割があるのです。
もし、細胞が増殖する前に血餅が取れてしまったら、抜歯窩の中にはカバーされていない骨が露出してしまいます。また、蓋がとれてしまった抜歯窩の中に食べかすなどが入り込んで時間の経過とともに腐ってしまいます。数日後にはばい菌が増殖して骨に炎症を起こし、ズキズキ痛んだり腫れたりします。専門的には「急性歯槽骨炎」と呼ばれる状態です。
このような状態になるとズキズキと強い痛みが止まらなくなり、抜歯直後の状態よりずっと痛くなります。通常の痛み止めでは収まらないほどひどい痛みとなる場合も稀ではありません。
炎症がもっと進むと顎の下のリンパ節や首のリンパ節が腫れる事もあります。下顎だと口が開けにくくなったり、物を飲み込むのも痛くて難しくなる場合もあります。場合によっては外から判るほど顔が腫れたり、38度以上の発熱がある場合もあります。
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