ポーセレン冠
治療例の患者さんはこのような順番で治療を行いました
1 まず、初期治療を行い、ブラッシングの練習と歯石の除去を行いました。
2 コンサルテーションを行い、治療の方針を決め修復治療に入ります。
3 開面金冠を外して樹脂で作った仮歯(Provisional Restoration)を装着しました。これにより、審美性と歯肉の回復を助けます。
4 根管治療(根の治療)をやり直しました。
5 歯冠が崩壊していたので土台を作り直しました。金属イオンの溶出による歯肉の黒ずみを防止し、より審美的な回復を行うためにファイバーポストを用いました。
6 顕微鏡下で歯の土台の仕上げ形成を行いプロビビョナルの調整を行いました。
7 歯肉の回復を待って、シリコン印象剤で型を採って石膏模型を作ります。
8 模型上でコーピングを作成し、実際の口腔内で適合をチェックします。
この時、私と患者さんと実際に技工を担当する技工士さんとで色や形態のニュアンスを決めます。
9 素焼き(ビスケットベーク)の状態で噛み合わせのチェックと調整を行います。
10 技工所で表面のつや出し(グレージング)を行います。
11 口腔内にセットします。仮着と言ってこの段階では取り外し可能の状態です。
仮着をしたまま、形態や機能についての修正が必要かどうか見きわめます。
12 最終的にセメントでセットします。
13 セット後は年に数回の経過観察を行います。
治療前の状態
前歯の開面金冠の審美障害を主訴に来院されました。開面金冠は俗に「額縁冠」ともよばれ、かなり古い修復方法です。土台の歯は神経がなく、かなり変色しています。冠のふちの適合が良くないので歯肉の炎症があります。
治療後
同じ患者さんの治療後です。中央の2本だけをメタルボンド冠で修復しています。歯肉の状態も良く、両隣のご自分の歯に比べても自然な仕上りが得られました。
ポーセレン冠は陶材焼き付け冠、PFM(Porcelain Fused to Metal)冠、メタルボンド(Metal Bond)など、様々な呼び方があります。金属(metal)に陶材(Porcelain)を焼き付け・接着(fuse・bonding)するという名前からお分かりのように鋳造して作った金属の土台(コーピング)の上に陶材(焼き物)の層を盛り上げ、炉の中で焼き付けて作ります。
ポーセレン冠は審美修復治療のなかでも、最も歴史がある修復法であり、適切な方法で作成すれば、強度、機能、審美性を満たした修復が可能です。